2017.07.29
2017.07.29
こんにちは。
院長の伊藤です。
先日、緊急で子猫さんが運ばれてきました。
状態は非常に重篤で、
呼吸状態が悪く口を開けて呼吸するもほぼ呼吸できていない状態。。
体も動かず力が入らない状態。。
小さな命がこういった状態になると助かる確率はかなり下がります。
お話を聞くと
もともと外で生活していた野良猫さんで、
お母さん猫とともに5頭で生活していたそうです。
それがお母さんも含め事故に遭ってしまい、この子だけが助かったとのことでした。
来院してすぐに
酸素管理で呼吸を整え、必要な薬剤を注射していきます。
低血糖状態のこともよくあるので糖分も与え、
体温の低下を防ぐためすぐに体を温めます。
脱水状態の改善のために静脈から点滴を入れていきます。
子猫の血管は非常に細く脆いため慎重に静脈留置処置を行います。
必要なすべての治療を行い酸素管理下にて回復するのを待ちます。
すると…
約6時間後には意識が回復し、液体を飲み込む力も出てきました。
弱々しくも鳴き声も出せるようになりました。
次の日から立ち上がったり、自らご飯を食べだしたり、徐々に回復し遊び始めました。
(写真はもうすでに回復している状態です)
眼ヤニもかなりひどく眼が開かない状態でしたが、点眼処置を行い眼もぱっちり開くようにいなりました。
回復が早かったのは、おそらく月齢が1ヶ月を超えていることと
過酷な状況で一人だけ生き残ったという持っている運の強さもあると思いますが、
それだけではなく
亡くなった母猫さんや子猫さんが力を貸してくれたんのではないかなと思えてなりません。
今後も何かあればこの子を助けてくれる力になってくれるのではないかなと思います。
最近再診にきてくれた時のお顔です。
元気にすくすく大きくなっております。