2018.07.23
2018.07.23
こんにちは
院長の伊藤です。
暑い日が続きますがみなさまお身体は大丈夫でしょうか。
豪雨や猛暑で体調を崩される猫ちゃんやワンちゃんも大変多く熱中症にはくれぐれもお気をつけください。
さて、今回はワンちゃん猫ちゃんよりもかなり小さなハリネズミさんの病気についてのお話です。
小さな動物さんは状態がわかりにくくなかなか体調変化に気づきにくいものですが、
ハリネズミさんの血尿は大変危険なことが多いです。
ハリネズミさんの血尿は実は血尿ではなく、子宮の病気がたいへん多いのです。
ワンちゃんに多い子宮の病気の一つに子宮蓄膿症というのがあります。
子宮の内膜が炎症を起こし、その後細菌による感染を起こします。
子宮は膿が満ちた状態になり腫れ上がります。
腫れすぎてしまい出口を失った血膿のような液体が尿と一緒に出てくるのです。
だから血尿に見えるのですね。
治療としては原因となる子宮自体を手術で摘出する方法が根本的な解決になります。
1cmの傷口を作り子宮を取り出します。
本来の子宮の5倍くらいはあります。
丁寧に取り出し、お腹を閉じます。
ハリネズミさんは丸まってしまうので抜糸が難しいため抜歯が必要ない方法で縫い合わせました。
手術直後から食欲もありしっかり食べてくれました。
小さな動物は麻酔や手術が難しくすべての子が助かるわけではありませんが、
今回は飼い主様の判断も早く助けることができました。
現在も元気にご飯を食べて過ごしてくれています!