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室内飼いの猫でもワクチン接種は必須!時期・費用・種類注意点を解説

室内飼いの猫でもワクチン接種は必須!時期・費用・種類注意点を解説

 

猫は室内で飼っているからワクチン接種は必要ない。

そう考えている方もいるようですが、飼い主が外から持ち込む・何かの拍子に猫が外へ脱走するなど、感染症のリスクはゼロではありません。

ワクチン接種は重要性について見ていきましょう

 

 

室内飼いの猫にワクチンは必要なのか?

 

結論から申しますと、室内飼いの猫であってもワクチン接種は必要です。なぜなら、そもそもワクチン接種の目的は、感染症の予防のためです。

したがって、健康な猫が病気にならないために、ワクチン接種をするのです。

室内で猫を飼っていても飼い主が、外からウイルスや細菌などを持って帰ってくることもあります。

また室内で飼っている猫が脱走した場合にも、外から病原体を持ってきてしまうケースも考えられます

ベランダに出るだけでもウイルスとの接触の可能性はあるので、必ず予防接種を受けさせて上げましょう。

室内で飼っている猫といえども、感染症を発症してしまう可能性を十分に秘めているため、ワクチン接種は決して欠かすべきではありません。

 

 

ワクチン接種の時期やペースはどれくらい?

 

子猫の場合

 

生まれて間もない子猫は、病気に対する免疫力がまったくありません。

そのため子猫は、初乳(子猫を出産直後に出る母乳)を飲んで免疫力をつけます。

しかし初乳によってついた免疫力は次第に弱くなり、生後8週齢頃に(56日頃)はなくなってしまいます

よって子猫にワクチンを接種するのであれば、生後8週齢頃(56日頃)が望ましいでしょう。

なおワクチン接種の際に、初乳による抗体が残っていると、抗体によってワクチンを排出してしまうケースがあります。

 

そのため2回目のワクチン接種は、生後12週齢頃(84日頃)に行って下さい。

なお、初乳を飲んでいない場合、免疫力がないので感染リスクが非常に高くなります。

その場合には生後4週齢頃(28日頃)にワクチン接種をする必要があります。

2回目のワクチン接種後は、は「1年に1回」ワクチン接種を行いましょう。

 

成猫の場合

 

成猫の場合、健康で元気があればいつワクチン接種をしても構いません。

その際、免疫力をつけるため、2回目のワクチン接種は1ヶ月後に行うことが望ましいとされます。

ただし、妊娠している場合、ワクチン接種は避けましょう。

 

 

ワクチンの種類と費用

 

複数の感染症に対応する「混合ワクチン」があります。

それぞれのワクチンについえ詳しく見ていきましょう。なお、値段は病院によって異なってきますから、あくまで目安として捉えて下さい。

 

混合ワクチン

 

混合ワクチンは、猫がかかりやすいといわれる数種類の感染症を予防するワクチンを組み合わせたものです。予防できる感染症の数によって3種・4種・5種・7種に分けられます。

一般的に推奨されているワクチンは「3種混合」で、コアワクチンとも呼ばれています。

 

3種混合ワクチン

 

3種混合ワクチンは猫ウイルス性鼻気管炎(猫ヘルペスウイルス)・猫カリシウイルス・猫汎白血球減少症の3つの感染症を予防します。

値段は4,000円~6,000円程度です。

 

4種混合ワクチン

 

4種混合ワクチンは、猫ウイルス性鼻気管炎(猫ヘルペスウイルス)・猫カリシウイルス・猫汎白血球減少症の3つに加え、「猫白血病ウイルス感染症」を予防するワクチンです。

値段は5,000円~8,000円程度です。

 

5種混合ワクチン

 

5種混合ワクチンは、先ほど説明した4種に「クラミジア感染症」を予防することができるワクチンで、値段は4種とほぼ同じです。

 

7種混合ワクチン

 

7種混合ワクチンは5種に、「猫カリシウイルス3種類」を予防することが可能なワクチンです。※猫カリシウイルス感染症は多くの種類があり、7種混合ワクチンは3種類の猫カリシウイルスを予防できます。

値段は、7,500円~8,000円程度となります。

 

 

結局、どのワクチンを接種すればいいの?

 

飼育している猫の環境に依存するケースが多いですが、3種混合ワクチンは必須と捉えて良いでしょう。

室内で飼っていても、外部との接触を完全に避けることは困難であり、感染するリスクがあることは否定できません。

したがってリスクをできる限りなくしたいと考えているのであれば、5種混合ワクチンは接種しておきたいところです。

7種混合ワクチンに関しては、「可能であれば」程度に捉えても良いかもしれません。

 

 

ワクチン接種前と後に注意すること

 

ワクチン接種前

 

猫の免疫力が低下している場合、ワクチン接種をすることで感染症になってしまう可能性があります。そのため、ワクチン接種前の猫に、食欲がなくぐったりしている下痢や嘔吐をしているといった状態であれば、ワクチン接種をする日をあらためましょう。

またワクチン接種後に、体調が悪化した時などに対応ができるよう、できる限り午前中にワクチン接種を行うのが良いでしょう。

 

ワクチン接種後

 

ワクチンはあくまで体内においては異物と認識されます。そのため副作用が起きてしまうことも否定できません。ワクチン接種後しばらくは、猫の様子を観察しましょう。ぐったりしている食欲がない顔がむくんでいるといった副作用が起きた場合はは、すぐに動物病院に連れていって下さい。

そしてワクチン接種後、2日~3日の間は運動や交尾、シャンプーなどは避けたほうが良いでしょう。またワクチン接種後は抗体できていないため、他の猫含む動物や感染のリスクがある場所に連れていくのは避けて下さい。

 

 

まとめ

 

いくら室内で飼っているとはいえ、外部と接触する環境がある限り、感染症になってしまうリスクはつきまといます。

そのため、室内飼いの猫であっても、ワクチンは必要不可欠といっても過言ではありません。

もしこれまでワクチン接種を行っていなかったのなら、ぜひこの機会に検討してみてください。